起業をすると、最初のうちは何から何まで自分でやるのが普通だと思います。その中でも、税務申告はほとんどの人が税理士と契約を結ぶのではないでしょうか。

税務申告自体ははっきり言ってソフトがあれば誰でも出来ますし、会計処理、税務上の扱いなども、国税庁のホームページを見たり、税務署に電話して聞いてみればほとんどの問題が解決します。ただ、そうしたことを含めて税務申告をまとめ上げるまでには、それなりの学習能力や労力が必要であり、自分で行っても採算が合わないというのが普通でしょう。

確かに申告作業は面倒な単純作業なので外注が良いかもしれませんが、決算書を作成するところまでは自分で行うべきだと思っています。最近では、FreeeやMoneyFoward等、クラウドで簡単に決算ができるシステムもありますからなおさら簡単になっています。そして何よりも、会計をしっかり理解することができるようになるというメリットがあります。

私が新卒で入った会社では内定後、入社までに簿記2級と第2種情報処理技術者を合格するように言われました。2001年入社なのですが、当時はパソコンもまだまだ普及期で、例えば私が大学生の時に買ったノートPCは、メモリ256MB、HDD4GB、CPU233MHzといったスペックでした。だからさすがに第2種情報処理は寝耳に水すぎて勉強しても理解が進みませんでしたが、簿記二級の方はそれと比べると私にとっては相当簡単で、あっさりと受かりました。そのせいもあって、もともと全く興味のなかった会計の世界にも関心を持つようになりましたし、少なからず経済新聞の内容などもわかるようになりました。

そうした私の経験から考えると、経営者たるもの簿記二級程度の知識は持つべきでしょう。経済ニュースの理解度がはるかに変わってきます。

今、紙面をよく賑わしている東芝の問題にしてもそうです。「減損」というと、よくわからないような気がしませんか?でも実は相当簡単です。ある程度の会計知識があれば、東芝の問題は本質的にはどこにあるのかが、会計的側面から見えてくるかと思います。(政治的側面で捉えると、原子力発電は一企業の技術の問題ではなく、アメリカ政府の利権のために存在しているという姿が垣間見えてきますが、これは別の機会で述べます。)

上場企業であれば有価証券報告書はホームページから容易に入手可能ですので、ぜひ東芝の分析を経営者としての視点でしてみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの会社の経営に生きるでしょう。